〜テキスト〜 アシ様

1作目  旅立ちの日
2作目  カノンノの成長



-- カノンノの成長 --


私は知ってしまった
あの声が両親でないことを

すこしは気づいていた
でも、認めたくなかった
両親だと思っていたかった



「私・・・どうすればいいんだろう・・・」

「これから・・・何を目的に生きていけばいいんだろう・・・」

「誰か・・・教えてよ・・・お父さん・・・お母さん・・・うっ・・・」

ここは空いているゲストルーム
カノンノはショックのあまり部屋に閉じこもってしまったのだ

「カノンノ」

外から声がする
この世界のディセンダー、レディアントの声だ

「レディアント・・・」

「元気だしなよ・・・ショックなのはわかるけど・・・」

「嘘よ!あなたは世界樹から生まれたから、両親のことなんかわかるはずないじゃない!」

「・・・そうかも・・・知れない・・・けど・・・」

「けど何よ!あなたに私のことなんて・・・」

「そうだよ・・・わからないよ・・・でも僕は君を助けたい!それだけは・・・本当だよ・・」


「・・・ごめんね・・・私もう・・・どうしたらいいのかわかんないよ・・・もう、お父さんもお母さんもいないってわかってしまったし、パニールだって・・・もう長くないんでしょ・・・?私・・・もう・・・」

「僕がいる!!」

「!」

「僕は世界樹から生まれたから、世界樹が枯れるまで生きていられる!世界が平和になっても、きっとこの世界に留まってみせる!ずっと君と一緒にいる!それとも・・・僕じゃだめなのか!?」


「・・・・・・・・」



カノンノからの返事がない
一体どうしたんだろう・・・



ウィーン

「!」

いきなりドアが開き
カノンノが勢いよくとびだしてきた

「レディアント!!!」

いきなり飛びつかれたレディアントはその場にしりもちをついてしまった

「あいたた・・・」

「ご、ごめんなさい・・・大丈夫?」

「う、うん大丈夫だよ、カノンノこそ大丈夫?」

「うん・・・レディアントが、私の、生きる希望になってくれるから・・・」

「ありがとう・・カノンノ」


「まあ・・・ステキな恋愛ね〜」
「これなら、大丈夫そうね」
「ほ〜っんと、これなら俺様こなきゃよかったぜ」

「!!」
「!!」


レディアントとカノンノが声のするほうを向くと
そこにはカノンノを心配したパニール達が立っていた

「いつから・・・そこに・・・いたの・・・・?」

「あなたのあつ〜い声がした時からだったかしらねぇ」

とパニールは言った

とりあえず抱き合っていた二人はとっさに離れた

「きょ、今日はもう遅いからっ・・も、もうっ・・寝よう!!」

そういうとレディアントはカノンノを連れてそそくさと通路から出て行った

「ほんとにいいわね〜恋って」

「カノンノも大丈夫そうだし、私達も寝ましょう」

「は〜い!リフィル様!」



そのころ-

「じゃ、じゃあカノンノおやすみ」

レディアントはまだ緊張していた
皆の前で告白をしていたようなものだから

「まって!」

「?」

「今日は・・・一緒に・・・寝て・・?」

「!?」
赤面がさらに赤みがかかった

「一緒に・・・いてくれるんでしょ?」

「え・・・う・・・うん・・・」

「・・・嫌なの?」

「そ、そんなことないよ!むしろうれしいくらい・・・」

「じゃあ、なんで?」
悪戯っぽくカノンノがたずねてくる

「それは・・・その・・・」

「・・・もしかしてエッチなこと・・・考えてる?」

「そ、そ、そんなわけないよ!」

「じゃあ一緒に寝ましょう」

「・・・うん」
とりあえず誰にも見つからないように二人とも部屋に入っていった・・・



ありがとう・・・レディアント・・・
あなたのおかげで・・・私・・・きっと変われると思うよ・・・



end



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アシ様からマイソロジー2の主人公×カノンノのSSを頂きました。ありがとうございます。
カノンノの悲しみと、主人公への想いがすごく伝わってきて、感動しましたw



-- 旅立ちの日 --


「ねえ、カノンノ」



「え?何?」



「本当に帰っちゃうんだよね?」



「・・・うん、だってそれが私の仕事だから。でも私、レディアントのことも皆のことも忘れないよ・・・・」


そうだよね・・・
カノンノは自分の世界のためにがんばってきたんだもんね・・・
「・・・でも・・・・」


「?」

「でも僕は、もっと君と一緒に居たかったな」


「レディアント・・・///」


・・・・・・・・


「私もだよ・・・」

「え?」

「私もずっとレディアントと一緒に居たいよ」

「カノンノ・・・・///」

「でも私にはしなくちゃいけないことがある。」

・・・・・・

「だから・・・」

「?」
「いつかまた帰ってくるからね・・・」

「・・・うん」

「その日まで・・・待っててくれるかな・・・?」

「うん」

「待ってるよ、いつまでも」

「ありがとう///」

「カノンノ」

「え?」









「レディアント・・・・///」

「///」

「ありがとうね///」

「・・うん///」

「・・・・それじゃあそろそろ帰る時がきたみたいなの」

「お別れだね・・・」

「うん・・・でも、またきっと帰ってくるからね・・・」

「うん・・・」

「ありがとう・・・じゃあ行ってくるね」

カノンノはそういうと世界樹の力ですぐに見えないくらい遠くに行ってしまった・・・



「待ってるよ・・・」



「君が帰ってくるまで・・・」



「何年でも・・・何十年でも・・・何百年でも・・・何千年でも・・・」




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No.63のアシ様から主人公×カノンノのSSを頂きました。ありがとうございます。
微笑ましいお話で気持ちが温かくなりました♪ やっぱり主人公とのカップリングが最高ですw